昨日のお客様と、一本のMartin

昨日のお客様と、一本のMartin

昨日は、遠方からのお客様にご来店いただきました。
13時から16時までの約3時間。
10本のギターを、ゆっくりと試奏していただきました。

販売には至りませんでしたが、お帰りのときに
「都内のギターショップでは味わえない体験ができて、とても満足でした。店主との話も楽しかったです。」
とおっしゃっていただき、嬉しい気持ちになりました。

時間をかけて足を運んでくださったこと。
そして、たくさんのギターを弾いていただけたこと。
その余韻が、心地よく残っていました。

夕食のあと、20時から23時まで、
弦を緩めるついでに、試奏いただいたギターを
1本ずつゆっくり弾いてみました。

その中で、改めて「これはいいギターだな」と感じた1本がありました。

Martin OM-18GE (2003年製/1930sスタイル)

1930年代のOld Martinを模したネックシェイプ。
少し特徴があり、やや三角。
ハイフレットに近づくにつれて、僅かに太くなる。
最初は個性を感じるのに、馴染んでくると、その形状が弾きやすさにつながっていく。

95年前の「古のモデル」を左手に感じ、想像しながら弾く。
その感覚はなんとも言葉にしにくいのですが、
弾いていると自然と満足感が湧き上がってきます。

「自分が、少し上手くなったような気がする。」
いや、もしかしたら本当に上手くなっているのかもしれません。

楽器と自分が、ふっと同化するような瞬間。
人馬一体という言葉がありますが、まさにそんな感覚でした。
これが、このギターの魅力だと思います。
さすが、Martinです。

落ち着いた響きが、なんとも心地よい。
音が伸びて、頑張って弾かなくても、いい音で鳴ってくれる。

このギターは、特にお客様にぜひお勧めしたい1本です。
長く弾けば弾くほど、きっと満足していただける。
そういう楽器だと感じました。

そんな感覚が伝わるように、動画を撮りました。
このギターの音色、その心地よさが、少しでも伝わったら嬉しいです。

気になる方がいらっしゃいましたら、ぜひゆっくりと弾きにいらしてください。
ご来店お待ちしております。

いいギターに触れる時間は、心が豊かになります。

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